退廃メリコッポラス

カードゲームとポケモンについての書き散らし

【ポケモンSVシーズン10(2023.9月)ダブルバトル】最終888位 グレンアルマイエッサン+鉄髪ポン鉄

久しぶりに、個人的な目標ラインとしている3桁順位で終わることができました。感謝!

勝率も7割ちょっとと納得のいく数値を出せました。

最終日21時あたり

構築の中心となっているグレンアルマ+イエッサンの並びはなんだかんだ強さは健在で、おそらく一定数今後も使用者が居続ける並びかと思います。使ってみたい、逆に対策したいという人の参考になれば幸いです。

 

 

1.構築内容

作成:パルデアカードマン様(https://www.cardman.org/#form

 

2.構築原案~完成まで

①環境初頭 ~晴れパ~

前期のレジドラゴのような「これを勝たせたい」というポケモンが思いつかなかったので、シンプルに勝ちを狙うことを前提に考え始めました。どうしたら勝てるか?と考えたときに1番近道そうに思えたのが、対戦していて苦戦した相手のコンセプトを真似ることでした。

そこで真っ先に思いついたのが+@(トリックルーム持ち)のような、鈍足と高速が共存していて、素早さ操作をおいかぜとトリックルームのどちらで行ってくるか判別が困難な構築です。特にキーだなと思ったのがコータス+ハバタクカミの2体。この2体はS種族値配分が全く逆ながら天候晴れによる繋がりで攻めのシナジーを形成し、かつともに耐久種族値もBDで補完し合っているので受けのシナジーも取れていると言えます。この2つのシナジーによって「おいかぜ晴れハバタクカミで上から高火力を押しつける」「トリックルームで下からコータスが制圧し、残った相手をトリルが切れた後にハバタクカミがスイープする」の真逆の2つの戦術が両立できるのが、選出段階から歪まされるレベルで強かった、と印象に残っていました。

となればこれを真似れば強いということでコータス+ハバタクカミの並びを中心に、さらにヒスイドレディアを加えて、相手のハバタクカミやパオジアンは許さないという晴れパを組んでランクマッチを始めました。実際これは順当に強く、簡単にマスターボール級まで到達し、順位も9月頭時点で4000位程と高順位を狙える手応えを感じていました。

そんな中、9月13日。DLC第一弾”碧の仮面”がリリース。ランクマッチはおに様が暴れ回る大草原と化した。

まさかの月途中で解禁されたかまどオーガポン+ゴリランダーの並びの破壊力は凄まじく、環境は激変。特に両者ともグラススライダーを使えるのが(威力がナーフされたとはいえ)ハバタクカミに取って非常にまずく、急に構築の主砲が制限される形となりました。さらにオーガポンメタとしていかく持ちやほのおタイプが爆増したことでドレディアも一気に動きづらくなり、サブ砲も持っていかれてしまいました。

 

②変化した環境へのメタ ~グレイエへ乗り換え~

さすがにこれは構築を変えなければならないと思い立ち、0から練り直し。自分は環境トップを回すよりメタる側に回る方が戦いやすいので、かまどオーガポン+ゴリランダーの並びに勝つ手段を考えるところからスタートしました。

この並びの最も脅威になる行動はオーガポンのA+1グラススライダーによる優先度+1高火力押しつけだと思ったので、フィールド貼り替えでそれを根本から覆せるイエッサン♀を起点に考えることにしました。無論イエッサン自体にオーガポンを倒す打点は無いため、打点要員は別に用意する必要があります。候補を色々考えましたが、最もリターンが大きい打点要員は(現時点で)今作唯一のワイドフォース使いであるグレンアルマであると結論づけました。それなりに耐久のある炎複合のため、グラスフィールドを失った状態のオーガポンが出せる最大打点である炎ツタこんぼうに対して受けが効くのも、メタとして重要です。

メイン軸が決まったので、次に軸のが苦手な相手へのメタをどう積むか。まず苦手な相手は主砲のワイドフォースを無効にしながら、2体共に弱点を突けるあくタイプ。特に特性で常に高火力で、しかもタスキ所持率が高いパオジアンとイーユイが問題でした。これに対してはどちらにしてもタスキ貫通して1ターンで処理ができ、かつとんぼがえりを使えるのでテラスタルしたグレンアルマの弱点保険を起動しつつ横にイエッサンを展開するコンボが使える、れんげきウーラオスを回答として用意しました。また、メタを1体に任せるとそこが予定外に落ちた時や、選出できない時に総崩れになる危険性があるので、2体目のあくメタを積むことにしました。パオジアンの素早さを考えると、なるべく早いポケモンがいいのでハバタクカミを採用しました。グラスラ問題はイエッサンにより解決されているので再加入に問題は無し。

③補完して完成

と4体決まりましたが、複数回の受け性能に期待できるのがイエッサンしかおらず、搦め手もイエッサンのこのゆびとまれしか無いため、基本選出にしては前のめりで脆い印象を受けました。そこで入れたくなったのが、非常に固くねこだましで横の動きも補助できるチョッキテツノカイナでした。かくとうタイプがかぶるとハバタクカミに縛られるタイミングが増えてしまうので、なるべく避けたいと思い泣く泣くウーラオスを外すことに。

の4体だと今度はじめんの一貫性が気になります。スカーフランドロスのじしん連打で全壊…で負けるのは避けたい。また、カイナ以外の3体が大きく不利な対ヒードランも気になってきました。「じめんを半減以下に抑え」ながら「ヒードランに致命打を持つ」。この2つの要求を満たすポケモンがちょうど新規追加されていました。いどオーガポンです。ウーラオスが抜けたことによるみず耐性も補完できるため、マッチ具合は完璧でした。

とおおよそ決まってきて残り1体。欲しい耐性は「対ゴースト」「対じめん」、カミ以外が低~やや早い程度になっているので「自前のSの高さ」と「S操作技」も欲しくなります。「ある程度受け出しが効く耐久力」も。あとはこの時点でグレンアルマに弱点保険を持たせないことは決めていたのですが、特性くだけるよろいによるS上昇+イエッサン展開を使った上からの制圧は強力でとりたい行動なので、「とんぼがえりorクイックターン」も可能であれば欲しい。これら多くの要素を満たせるポケモン…。

マジ???でも要素を満たしていることにウソはありません。よって最後の1体はテツノコウベとなり、構築が完成しました。

 

3.個別解説

グレンアルマ

特性:くだけるよろい

持ち物:いのちのたま

技:ワイドフォース/ねっぷう/トリックルーム/まもる

性格:ひかえめ

努力値:70-0-4-252-4-180

実数値:169-*-121-194-101-118

テラスタイプ:エスパー

H:珠ダメージ効率最良の10n-1

C特化、残りS

他5体の援護を受けて削りを担当する構築の主砲です。

技はワイドフォースは確定。他はねっぷう・アーマーキャノン・はどうだんワイドガードトリックルーム・こらえる・まもる…と択が多く、対面時に考慮する幅が広すぎるのはグレンアルマならではの強みだと思います。

今回はねっぷう/トリックルーム/まもる、の3つをチョイスしました。対パオジアンを考えると炎技は絶対に欲しく、ねっぷうとアーマーキャノンを天秤にかけましたが、耐久にあまり振っていないため短いターンで多くの負荷をかける方が向いていると考えてねっぷうにしました。トリックルームは後述のイエッサンも使えるので2枚持ちになっていますが、イエッサンはカイナのねこだましで援護できずイエッサンの負荷が過大になるため、トリル下で戦いたいときはグレンアルマ+カイナから始動してトリルを貼るルートを使う都合上2枚持ちになりました。最後の技はベーシックなまもるか、よりくだけるよろいを活かすこらえるのどちらかで迷いましたが、くだけるよろいへの依存度の低い構築なのでシンプルに動かしやすさが増すまもるにしました。

持ち物はコンボ用の弱点保険しか頭になかったのですが、それをやるには「テラスタルを切ってとんぼがりを受ける」「クイックターンを受ける」のどちらかのアクションが必要となります。前者はテラスタルを切らなければならない柔軟性の無さが気になり、後者は低威力クイックターンを打てるのがテツノツツミしかおらず構築に上手く組み込めない……と自分の目指すところにフィットしませんでした。何かヒントを得ようと色々グレンアルマの構築を読んでいく中で、いのちのたま型の構築を見つけ、これだと思いました。くだけるよろいはただのS上昇手段と捉えればテラスタルを無理に切る必要が無いし、くだけるよろいを発動せずにトリル下で攻めていく場合もエースとして火力が出せます。

よって努力値振りは珠の定数ダメ効率のいい10n-1の169調整にし、あとは火力⇒素早さと配分しました。S118とよろい・おいかぜ・トリルどのS操作下でも綺麗に動けるほどほどのラインに納まりました。

テラスタイプはワイドフォースの火力を増すためのエスパー。チョッキカイナや寿司など固くて放置しておけない相手を無理矢理押し切っていました。

 

エッサン♀

特性:サイコフィールド

持ち物:オボンのみ

技:マジカルシャイン/このゆびとまれ/ふういん/トリックルーム

性格:ずぶとい

努力値:252-0-252-0-4-0

実数値:177-*-128-115-126-105

テラスタイプ:フェアリー

B≑D

前使った個体を流用しつつ、テラスタイプだけフェアリーに変えました。お陰でパオジアン・イーユイ前でも余裕を持ってこのゆびとまれを打てました。

マジカルシャイン/このゆびとまれ/ふういん/トリックルームの技構成は変化無し。基本行動はこのゆびとまれで、トリルは基本ふういん用に覚えているだけで自前で貼ることはあまりなかったです。

持ち物もオボンのみのまま。受け回数が増えるほどおいしいイエッサンの性質にマッチしていました。

 

テツノカイナ

特性:クォークチャージ

持ち物:とつげきチョッキ

技:ドレインパンチ/ワイルドボルト/ねこだまし/ヘビーボンバー

性格:ゆうかん

努力値:0-252-6-0-252-0

実数値:229-211-129-*-120-63

テラスタイプ:ほのお

ADぶっぱ

あまりにも高い受け性能・優秀な耐性・十分な火力・ねこだましが便利すぎる、今作屈指のパワーポケモン。語ることがないほど強い。一応あく処理・ねこだましによるトリル貼りサポート・トリル下でのアタッカーの3つが主な役割となっています。

技構成派チョッキ型のテンプレ通り。ランドロスの処理を早めるれいとうパンチも考慮しましたが、ハバタクカミの方が弱点を突かれる相手が多く脅威に感じたので、処理速度を速められるヘビーボンバーに落ち着きました。

テラスタイプほのおなのもハバタクカミ意識です。

 

ハバタクカミ

特性:こだいかっせい

持ち物:きあいのタスキ

技:ムーンフォース/シャドーボール/こごえるかぜ/まもる

性格:おくびょう

努力値:36-0-44-252-4-174

実数値:135-*-81-187-156-194

テラスタイプ:フェアリー

HB:A172パオジアン(ようき特化)のふいうち確定耐え

C特化、残りS

あくタイプ、ガチグマや神速カイリューといったノーマル大火力へのストッパーとして採用しました。

カミも技択が多く、シャドーボールがほぼ確定、あとはフェアリー技で1枠埋まって残りは役割次第となります。まずSを伸ばした結果Cが落ちたので、フェアリー技は威力重視でムーンフォースを選びました。あとは放置できないポケモンなので、優先的に狙われることを見越して逆手に取るまもる。最後の技は、テツノコウベが出せない時のサブのS操作技としてこごえるかぜにしました。ただ、マジカルシャインで両面に圧をかけたい局面もたまにあったのでここは諸説あり。

持ち物は最速パオジアンの上を取れるようになるブーストエナジーが理想でしたが、テツノコウベが持たないといけなかったので、別の持ち物に。珠も無いので、1番相手の目算を狂わせられそうなきあいのタスキにしました。

テラスタイプはちょっと足りない火力を補う一致フェアリー。れんげきウーラオス意識のみずもよく見ますが、今回はウーラオスに強いオーガポンが入っているので、受けのテラスにする必要は無いと判断しました。

 

オーガポン(いどのめん)

特性:ちょすい⇒おもかげやどし

持ち物:いどのめん

技:ツタこんぼう/ウッドホーン/このゆびとまれ/ニードルガード

性格:ようき

努力値:6-252-0-0-0-252

実数値:156-172-104-*-116-178

テラスタイプ:みず

ASぶっぱ

ヒードランランドロス・れんげきウーラオスなど、グレンアルマが苦手とする相手に機能しやすい補完枠です。また、テラスタルするとDが上がるため、特殊アタッカーに強引にぶつけていくこともあります。努力値はかまどオーガポンがHAベースになりつつあると聞いたので、上を取って先に殴り倒せるよう最速ぶっぱにしました。

技構成はテンプレ通りのツタこんぼう/ウッドホーン/このゆびとまれ/ニードルガードウッドホーンは最初ウッドハンマーで使っていましたが、草大打点を出すよりも長く生き延びてきちんと役割対象と対面する方が重要だったので、体力管理できるウッドホーンになっています。

持ち物はかめんで固定。テラスタイプも固定なのでここは割愛。

 

テツノコウベ

特性:クォークチャージ

持ち物:ブーストエナジー

技:バークアウト/エアスラッシュ/おいかぜ/とんぼがえり

性格:おくびょう

努力値:44-0-4-174-92-196

実数値:175-*-107-164-112-168

テラスタイプ:ひこう

S:最速100族+1

HD:おくびょうCぶっぱハバタクカミのダブルダメ命の珠マジカルシャイン1耐え
H16n-1
残りCb

大量の役割補完を担わされたポケモン。世間での評価が余りに低いので採用を躊躇いましたが、実際使ってみるとちゃんと強くてまあまあ固く受け出しも可能で、食わず嫌いは良くないなと認識を改めました。

まず弱点はいわ・フェアリー・こおり・でんきと環境的にメジャーなところを突かれていて厳しい印象を受けますが、半減以下もエスパー・じめん・くさ・あく・ゴーストとメジャーどころを押さえており、繰り出せるタイミングは見た目以上に多いです。

またそもそも、元ネタが600族ということで数値受けだけでも結構信頼できる硬さをしています。

☆ダメージ目安☆

  • C187(補正無しぶっぱ)ハバタクカミのムーンフォース⇒102.8%~121.1%
  • C187ハバタクカミのダブルダメマジカルシャイン⇒65.1%~76.5%
  • 同条件ハバタクカミのテラス切りマジカルシャイン⇒86.8%~102.8%(18.7%の乱数)
  • C187命の珠ハバタクカミのダブルダメマジカルシャイン⇒84.5%~99.4%
  • C205(補正ありぶっぱ)ハバタクカミのダブルダメマジカルシャイン⇒69.7%~83.4%
  • A204(補正ありぶっぱ)一撃ウーラオスインファイト⇒72.5%~85.7%
  • C187(補正ありぶっぱ)眼鏡イーユイのダブルダメねっぷう⇒77.1%~90.8%
  • C203(補正ありぶっぱ)眼鏡サーフゴーのダブルダメゴールドラッシュ⇒78.8%~93.1%

そしてS種族値も108と、イーユイやウーラオスが属する激戦区の100族付近を余裕を持って抜ける高さを持っています。それを活かして上記のような耐久調整をしながら、ブーストエナジーで環境上立ち回りやすいSもキープしておけるのは他のポケモンには真似しにくい独自の強みと言えるでしょう。

 

役割上必須技はおいかぜ/とんぼがえりの2つ。選択枠からまずバークアウトを採用しました。テツノコウベはS種族値が同タイプのガラルファイヤーや元ネタのサザンドラより高く、さらにそこにブーストエナジーによるS上昇も乗っかるためかなりの相手の上からCデバフをかけることができます。これで自身と横を延命しながら、倒れる直前においかぜを貼って後続もサポートする動きが思っていた以上に強力な挙動でした。最後の技は攻撃技として、ウーラオスに刺さるエアスラッシュとしました。

テラスタイプは元から持っていたひこう。ベストを尽くすならフェアリー・こおり意識のほのおがいいと思いますが、テツノコウベにテラスタルを切らざるを得ない局面はもう負け局面だと考えて、テラスは切らないと決めて変えずにやってました。

 

4.選出パターン

①相手が低速~中速

先発+後発のうち2体

グレンアルマをこのゆびで護衛しながらワイドフォースを押しつけて崩していきます。ガチトリパにはイエッサンはふういんから入ります。

②相手が早いポケモンが多い

先発+後発or

くだけるよろいを発動させて上を取りに行きます。

③おいかぜ軸

先発後発or

トリックルームで下を取ります。

④寿司

先発+後発

寿司合体を見届けてから、グレンアルマのテラスワイドフォースとオーガポンで強引に削ります。合体解除後に残るシャリタツがスカーフ持ちの筋まで考慮して、4体目はハバタクカミ。

⑤グレンアルマミラー

先発

こちらはワイドフォースを押しつけながら、バークアウトでCダウンをばらまいてダメージレースに差を付けます。

 

5.終わりに

DLCも本格解禁されて、また環境が変わるのか。はたまた強い奴らが居座り続けるのか。次のシーズンもおもしろそうです。

個人的には赫月ガチグマを使ってみたい。