退廃メリコッポラス

カードゲームとポケモンについての書き散らし

【単体考察】ダブルバトルのブーバー

今回は「これ絶対強いじゃん!!」と考え育成し、実際にランクマッチでも使っていたものの、構築変化の都合上外したポケモンの単体考察です。

タイトル通り紹介するのはブーバー。現行環境でもたまーーに見るくらいには良いスペックを有しているので、この記事でそのスペックが伝わって構築の一助になれれば幸いです。

 

 

1.ブーバーの基礎スペック

詳細は専門の攻略サイトで見てもらう方がよいので、今記事では簡単に概要だけ触れます。


タイプ構成

【ほのお】

  • 半減タイプ:ほのお/はがね/むし/フェアリー/こおり/くさ(6タイプ)
  • 弱点タイプ:いわ/じめん/みず(3タイプ)

単タイプながら、半減は環境上位ポケモンが属するタイプを広く押さえていて割と優秀です。具体例を上げれば、ほのお⇒かまどオーガポン、はがね⇒サーフゴー、フェアリー⇒ハバタクカミ、こおり⇒パオジアン、くさ⇒ゴリランダー、などが該当します。

反面、ずっと環境上位にいる連撃ウーラオスや急速にシェア率を伸ばしたいどオーガポン、また同じくシェア率を伸ばした化身ランドロスなど、弱点を突かれる局面もそれなりに出てしまいます。

 

種族値

【65(HP)ー95(攻撃)ー57(防御)ー100(とくこう)-85(とくぼう)ー93(素早さ) 合計495】

低いHB種族値、無駄に両刀なAC種族値と、あまり手放しに高いとは言えません。しかし、ブーバーは進化後のブーバーンがいるのでしんかのきせきが適用可能という長所があります。倍率は1.5倍上昇なため、単純計算すると適用後の耐久種族値はH65-B85-D127相当と、ある程度信用可能な数値まで上昇します。

 

特性

ほのおのからだ/やるき(夢特性)】

2つ載せていますが、今回は夢特性のやるきに注目して採用したため、そちらを前提に論を進めます。「ねむり状態にならない」という特性で、おそらく上位互換な特性にふみんがあります。

上位互換な理由は、某サイトの情報を見るとふみんは「この特性を獲得する前にねむり状態になっていた場合は、ねむり状態を回復する」と記述されている一方、やるきの説明文にはその一文がないからです。真偽はともかく、ねむらないというのが重要です。

 

2.ブーバーの強み

以上を踏まえた上で、ブーバーを強いと考えた理由を挙げていきます。

  1. 新規習得した「このゆびとまれ」によるサポーター適正
  2. モロバレル性能の高さ
  3. 単ほのおタイプであるがゆえの耐性

まず1つ目の理由ですが、これがブーバーを環境で戦えるようにした最大の要因です。このゆびとまれは、無効にされるケースのあるいかりのこなの完全上位互換。そしてねこだましがゴーストテラスやおんみつマントで対策可能になった今作では、横サポートとしては最高峰の技と言えるでしょう。

今作では環境初期では積みコノヨザルと組み合わされたイッカネズミ、中期ではイエッサン♀、現在ではオーガポン……とトップメタ層で常にサポーターとして一定の地位(オーガポンはアタッカーも兼ねますが)を確保しています。

 

これらのサポーターはこの指以外にも、特性も優秀です。イッカネズミなら横のダメージを軽減するフレンドガード、イエッサン♀なら先制技をシャットアウトするサイコメイカーを持っていますね。

ではブーバーの特性はどうでしょうか?というのが2つ目の強い点です。眠らない「やるき」、その役割対象はモロバレルです。モロバレルは周知の通り高い耐久+特性さいせいりょくの回復で倒しづらい割に、命中100%+眠らせの凶悪技のキノコのほうしで相手の行動を強く縛る非常に強力なポケモンです。しかもモロバレルは草タイプの特権により粉技、具体的に言うといかりのこなで行動を止めることができないのも厄介ポイントです。その強さゆえに、ダブルバトル使用率ではほぼ必ずトップ20以内に入っています。

このモロバレルに完全回答となるのが、やるき+このゆびとまれと言う訳です。キノコのほうしも粉技なので草タイプを用意する・テラスタイプ草にする・防塵ゴーグルを持たせる、など他の対策手段もありますが、そうした手間無しに入れるだけで回答となるのは十分評価できるでしょう。

 

しかしここまで読んで、「キノコのほうしで眠らないこの指サポーターなら、かまどオーガポンでよくないか?」という懸念を抱いた方もいると思います。オーガポンをサポーター専任として使うことはほとんどないので、実際には比較する必要はあまりないのですが、これについては3つ目の強い点であるタイプ構成による耐性の違いが反証として使えます。

ブーバーに半減できてかまどオーガポンが半減できないのは、ほのお/こおり/むしの3タイプ。むしはとんぼがえりぐらいしか見ないので割愛するとして、ほのおとこおりは大きく影響します。ほのおは今作ではそれこそかまどオーガポン、他ガオガエンエンテイ・イーユイ・ウガツホムラなど採用率の高いポケモンが多く所属しており、一貫を作ってしまうと苦しいタイプです。こおりはパオジアンがおり、こちらも一貫すると厳しい相手です。構築の穴を埋める役割としては、明確にオーガポンと違うのがご理解いただけたかと思います。

 

以上3点を一文にまとめると、「一貫して嫌な要素を、単独でカットできるこの指サポーター」というのがブーバーの強みとなります。

 

3:技構成

確定枠

このゆびとまれ

採用の根本的な理由なので、必須です。

 

選択枠

炎技:かえんほうしゃ、ふんえん、しっとのほのお

攻撃手段が何も無いと放置されてお荷物になるので、1つはタイプ一致の炎技がほしいです。

かえんほうしゃは威力・命中がしっかりしており1番の安牌、ふんえんは3割やけどという追加効果が強力だが味方も巻き込むため構築と相談、しっとのほのおはオーガポンに刺さるがピンポイント、とそれぞれ一長一短。困ったらとりあえずはかえんほうしゃがいいでしょう。

優先度高:てだすけ、アシッドボム

それぞれ横の味方の火力をサポートする技です。ブーバーはSを上げる余裕がないので、優先度+5の付いたてだすけは腐るタイミングが少なく、汎用性が高いです。アシッドボムは1ターン攻撃するラグが生じますが、交代しない限り続くD-2デバフは影響力はてだすけ以上なので、構築次第でどちらか、という形の採用になるでしょう。

優先度中:クリアスモッグ、ちょうはつ、ほえる

クリアスモッグは対寿司構築(シャリタツヘイラッシャ)、対ドブベトン構築(ドーブル+かがくのちからベトベトン)対策として役立ちます。なんだかんだ今でも居る並びなので、構築内で他に対策を用意できない場合入れておくと保険としてちょうど良いです。

ちょうはつ、ほえるは対トリル用。ちょうはつはサポーター全般を機能停止させられる汎用性がありますが、メンタルハーブでケアされている場合も多いので、確実なトリル阻止としてほえるも魅力的です。

 

4.持ち物

枠作っておいて申し訳ないのですが、しんかのきせき一択です。きせきでなければブーバーンでいいし、かといってブーバーンではサポートに回れるほど耐久力が無いため役割を見失います。

 

5.努力値配分

性格:ずぶとい

配分:244-0-252-0-14-0

実数値:171-103-119-120-107-113

カタストロフィ対策でHP奇数調整をし、柔らかい方のBに極振りし、余りをDに振ってBDおおむね均等にしました。B特化しない場合、A特化テラスA+1かまどオーガポンのつたこんぼうが64.9%~76.6%の確定2発となり役割遂行が出来ないので、B特化が妥当かと思います。

(B特化ブーバーは同条件のつたこんぼうが42.1%~49.7%の確定3発)

 

6.おわりに

ピンポイントながらも、要所を押さえているブーバーの魅力、伝わりましたでしょうか。

ブーバーは今回の技追加で独自の魅力を獲得した訳ですが、こういう既存地味ポケモンのアッパー調整がもっと行われれば、色んなポケモンが使えるようになってゲームとして面白くなるので、今後もゲーフリさんよろしくお願いします。