今回の記事は、当サイトではイレギュラーな「シーズン途中」での「シングルバトルの構築記事」となります。
というのも、今回やりたいのは結果報告ではなくて、作った構築を使ってほしいというプレゼンテーションなのです。どうしても大好きなテツノイバラを活躍させたかったのですが、マスボ級到達という1つの成果が実ったのがサブでやっている方のシングルバトルだったので、この記事を読んだシングル勢が興味を持ってくれればよし、と筆を執りました。
1.構築内容
2.構築経緯
テツノイバラを考える
色違いテツノイバラが美しすぎる!使いたい!
エースになってほしいので、積み技で無双してもらいたい。そうなると候補は火力爆盛りのつるぎのまいか、Sも上げるりゅうのまいかになります。
ここで意識したのがバンギラスとの差別化です。タイプ構成も種族値も異なりますが、よくあるイカサマダイス+ロックブラストにつるぎのまいを合わせるなら、素のテツノイバラが別に早くないため、基本的に耐久力に秀でるバンギラスでやった方が強いです。
一方りゅうのまいはどうでしょうか。よく「1舞しても最速パオジアン・ハバタクカミを抜けないので弱い」と言われ最弱パラドックスと呼ばれる一因となっている点ですが、仮に抜けていても前者はタスキ+ふいうちで結局落とされ、後者はブーストエナジーで加速するため追いつくのは不可能なので、これらの相手はそもそも役割外と考えてみます。では逆に役割内にいる相手に目を向けてみると、最速りゅうのまい1積みイバラの実数値は204、最速130族以下が射程圏内と別に狭くはありません。他方で最速りゅうのまい1積みバンギラスの実数値は186。186と204の間には準速パオジアン・最速トドロクツキ・最速ゲッコウガ・最速マスカーニャ・S1舞準速カイリュー・準速スカーフチヲハウハネ・最速レイスポス…など結構強いポケモンが分布しており、これを抜ける抜けないの差は十分に大きいでしょう。
というわけで、型は最速りゅうのまい採用型としました。技構成も含めていったん以下のようにまとめました。
メインウエポンとして1番安定するロックブラストと、それを半減するはがねへの打点としてじしん、コンセプトのりゅうのまいの3つで固め、1つ自由枠にしました。
しかし個人的にどうもこの型が気に入らず。1個しか積んでいない連続技(※ミサイルばり採用も考えましたが、刺さる相手が到底思いつかなかったので無しとしました)のためにイカサマダイスを採用するのが無駄遣い感が否めないし、特性を無駄にしているのもマイナスポイント。個人的にはブーストエナジー無しでもOKなパラドックスは、ハバタクカミやテツノカイナのような余りあるオーバースペックのポケモンに限られる、ポケモンにおいて特性はそれほど重要なシステムである、というのを原則としています。
その問題を解決したのが、DLC2弾で追加された新技のサンダーダイブです。持ち物に依存しない威力100/命中95のかなり安定した技で、メインウエポンとしては十分です。そしてロックブラストと差し替えればイカサマダイスを持たせる必要がなくなり、ブーストエナジーを持たせて特性を活かすことができ、さらにバンギラスと明確に差別化できます。よってDLC追加後のイバラはこのようになりました。
取り巻きを考える
まずロックブラストを不採用としたことでタスキケアが必要になるので、ステロ撒き要員が必須となります。最初は砂嵐によるD補正を期待してカバルドンとしていましたが、シングルバトル経験に乏しくステロ撒き後の引き際がイマイチ分からなかったので、自主退場できるとんぼがえりHB霊獣ランドロスを採りました。イバラ+ランドだと水タイプが共通弱点になってしまうので、受けになる&イバラが暴れきれなかった時のサブエースにもなれるジャローダを続いて採用しました。
上記3体だと草タイプが重たいので、足の速い草への打点持ちとしてテツノツツミ
を4枠目に採用。あとは相性補完と、シングルバトル経験不足を単純なパワーの高さに甘えることで解決することとし、一撃ウーラオスとサーフゴーを採用して組み上げました。
3.個別解説
テツノイバラ
特性:クォークチャージ
持ち物:ブーストエナジー
技:サンダーダイブ/じしん/テラバースト/りゅうのまい
性格:ようき
努力値:0-252-6-0-0-252
実数値:175-186-131-*-104-136
テラスタイプ:みず
本構築の主役です。「りゅうのまいでのAS上昇+クォークチャージによるA補正の上乗せ」可能ポケモンとして、相手を上から殴り倒す王道積みエースを務めてもらいます。
クォークチャージの補正は特性てんねんを貫通するのため、てんねん持ちにストップされない積みエース、という点が高ポイント。また、「でんじはの効かないりゅうのまい」可能ポケモンとしては最もA種族値が高い(他はフライゴンとナマズンのみ)ため、ここも高ポイントです。この2点を両立できるポケモンは現状存在しないため、他の龍舞エースとの差別化は十分でしょう。
努力値はASぶっぱですがそれでも物理耐久方面は高水準なため、物理対面なら多少無理して舞うことができます。
持ち物はクォークチャージを有効利用するためブーストエナジーが必須、技はコンセプトのりゅうのまい・メイン火力のサンダーダイブが確定で、あとは一貫させやすくて命中安定のじしんと、サンダーダイブを無効にしてくるじめんタイプへのカウンターとなるテラバースト(水or草)を採用しました。この構成だと草タイプに有効打がありませんが、対抗できそうな技がれいとうパンチしかなく、それでも威力が全然足りないため不採用としました。
テラスタイプは、じめんタイプへのカウンターは必須事項なので水か草の2択となるでしょう。草の場合じめん弱点を突かれるターンを逆に半減で抑えて起点にできるというメリットがありますが、水には耐性に優れ居座りやすいメリットがあります。どちらも優秀なので構築次第で好きにカスタマイズできる部分です。
ランドロス(霊獣)
特性:いかく
持ち物:オボンのみ
技:じしん/ステルスロック/がんせきふうじ/とんぼがえり
性格:わんぱく
努力値:252-6-252-0-0-0
実数値:196-166-142-*-100-111
テラスタイプ:みず
ステルスロック撒き要員。先に述べましたがとんぼがえりで低リスクでテツノイバラへ繋げる点を高く買いました。
なるべく長く生き残ってステロ撒き、いかくとがんせき封じによるデバフ等やって欲しいことが多いのでHB特化型。持ち物・技はテンプレ通りです。テラスタイプはウーラオスが怖かったので水にしました。
水の一貫を切りながら、麻痺撒き・壁貼りでテツノイバラのサポートをするのが主な役割です。そのため努力値はHSぶっぱの耐久型としましたが、特性あまのじゃく+リーフストームでのC上昇の強さが健在でタテ要員になることもちょくちょくあったため、どこかにラインを定めてCにもっと振った方がよさげです。
持ち物は耐久力を底上げするウイのみ(オボンはランドロスに譲ってしまったため)。技構成は必須技のリーフストーム、サポート用のへびにらみとひかりのかべ、そしてアタッカーとして動くときにカバーできる範囲を広げるためのテラバーストとしました。リフレクターも欲しかったのですが他の技が外せず、物理はランドロスのいかくでなんとかできるだろうという目算もあって入れませんでした。
テラスタイプは炎。草+炎の範囲のケアのしづらさを重視しました。
テツノツツミ
特性:クォークチャージ
持ち物:こだわりメガネ
技:フリーズドライ/ハイドロポンプ/テラバースト/クイックターン
性格:おくびょう
努力値:133-*-135-165-90-206
実数値:12-0-4-166-76-252
テラスタイプ:フェアリー
HD:C187(補正無し特化)ハバタクカミのムーンフォース耐え
HB:A167ヘイラッシャのAランク+2いっちょうあがりを最高乱数以外耐え
S最速、残りC
対草と高速アタッカーとの打ち合い用ポケモン。ブーストエナジーを持てないので、持たせられるもので一番相手への圧になるこだわりメガネを採用しました。
調整は目安が全然わからなかったのでダブルで使ったものをそのまま流用。技もテンプレ。選出率も低く、役割を全うできているのか正直よくわかりません。
ウーラオス(いちげき)
特性:ふかしのこぶし
持ち物:パンチグローブ
技:あんこくきょうだ/ドレインパンチ/ふいうち/つるぎのまい
性格:ようき
努力値:0ー252ー6ー0ー0ー252
実数値:175-182-121-*-80-163
テラスタイプ:どく
あく・いわ・ゴースト辺りの一貫性をまとめて切れて、かつ分かりやすくパワーがあり扱いやすいポケモンとして採用しました。スイーパー性能も積みエース性能も両方高いの、改めてやばいですねこいつ…。
持ち物は、打ち分けしながらあんこくきょうだも格闘技も強化できる便利さを買ってパンチグローブを採用。技構成は特に語ることのない普通の型です。
テラスタイプは自分がされて一番嫌な毒としました。フェアリータイプ、特にカミとの殴り合い相性が一転して有利になるのはやっぱり強い。
サーフゴー
特性:おうごんのからだ
持ち物:こだわりスカーフ
技:ゴールドラッシュ/シャドーボール/パワージェム/トリック
性格:ひかえめ
努力値:6-*-0-252-0-252
実数値:163-*-115-203-111-136
テラスタイプ:はがね
諸々の耐性と変化技耐性が必要だったので補完として採用しました。型はポリゴン2など耐久害悪系への分かりやすい回答としてスカーフトリック型。
技構成も努力値もテラスタイプもダブルから流用してきたのでだいぶ適当ですが、それでも大活躍してくれるあたり、別格の強さを感じます。
3.選出目安とまとめ
とにかくテツノイバラを使いたかったので、ほぼ選出していました。だいたい2番手に置き、初手はランドロスかジャローダでかく乱してテツノイバラが舞う体制を整えるところからスタート、3番手は厳しそうな相手を見てウーラオスかサーフゴー、という選出が多かったです。
イバラが出せなかったり想定外に早くやれてしまっても、ジャローダかウーラオスで積んでタテていくサブプランがとれるため、無理せず好きなことをやれる構築にある程度はできたかな、というのが雑感です。
ツツミとサーフゴーがあまり明確な理由なく入ってしまったので、このあたりが煮詰めポイントでしょうか。誰か後を継いでブラッシュアップしていただけることを切に願います。よろしくおねがいします。